ゲノム解析技術の発展により、病気の原因解明や治療法・予防法の開発を目指すゲノム医学研究・ゲノム医療が急速に進展しています。欧米諸国やアジア諸国では、数万人から数百万人規模の全ゲノム解析が進行しており、わが国においても、2019年に厚生労働省が策定した全ゲノム解析等実行計画のもと、難病とがんのAMED研究プロジェクトが連携して取り組みを進めています。
本プロジェクトは、その中で「難病のゲノム解析基盤」を構築するものとして、2020年度に第1期がスタートしました。第1期では、難病領域で収集された未解析の患者ゲノム検体を集約し、大規模な全ゲノム解析を実施するとともに、研究者が利活用しやすいデータ基盤の整備を進めてきました。2023年度にスタートした現在の研究班では、新たに策定した説明同意文書を用いた新規患者のリクルートを開始し、解析件数は着実に増加しています。これに伴い、得られたデータの品質確認や共有体制の整備も順調に進展しています。
また、ゲノムデータベースの構築を通じて、プロジェクト内外の研究者が活用できる環境を整備する仕組みづくりも進めています。さらに、2025年度より発足予定の「全ゲノム解析等事業実施組織」との協働に向けた準備を進めており、今後は一層の連携強化と効率的な解析体制の確立を目指します。
本プロジェクトを通じて、難病の原因解明や新たな診断・治療法の開発が進むとともに、わが国におけるゲノム医療・精密医療の推進に寄与することが期待されます。引き続き、国民の皆様および研究者の皆様からのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
(2025年11月更新)